沖縄でのお位牌 処分の検討、方法でお困りの方へ
沖縄のお位牌は、独自の儀礼や習慣があります。先祖の霊を祭り、家族と先祖を繋ぐ大切な役割を持っており、仏教で馴染みのある個別に仕立てる位牌とは異なる形状で、琉球王国の時代から始まる歴史と文化を映し出す重要な沖縄の象徴的なものです。
もともとの信仰の違いから位牌の扱い方も仏教とは違います。但し最近では承継問題や移住による慣習の相互理解から本土の仏教の慣習に近いやり方の対応も受け入れられてきています。
特に位牌の処分の方法について困っていらっしゃる方も増えています。本編は沖縄の位牌の基本的な知識と、処分の方法について考察します。

沖縄の仏壇と祀られたお位牌
沖縄のお位牌「トートーメー」について
仏教が普及しなかったとされていますが沖縄県にもお寺は沢山あります。但し歴史は大きく異なり本土の檀家制度にような地域に密着し仏教の信仰を基本とした政治は行われなかったことで、一般の大衆にとっては先祖崇拝が主流の信仰でした。
そして先祖崇拝の象徴ともいえるのが位牌「イフェー」です。沖縄では方言で「イフェー」ではなく「トートーメー」と呼ばれるのが一般的です。「トートーメー」に宿るご先祖様が、子孫を見守っていると信じられておりとても重要に扱われています。
沖縄で多い位牌は沖縄位牌(ウチナーイーフェー)と呼ばれ、個人で仕立てる細長い位牌と違い、幅があり大きめで複数のご先祖様の札を入れることができる形状をしています。上下に二段式のものが多く、亡くなった順番で右から札を並べますが、上の段に夫の名、下の段に妻の名を同じ列に並ぶようになっています。沖縄の宗教の主流は仏教ではないため、札には戒名ではなく俗名(生前の氏名)を書き入れます。札が入りきらなくなると古い札からお焚き上げしてスペースを空けます。
弔い上げで位牌を纏めていく「繰り出し位牌」と機能は似ています。
沖縄の白木位牌
故人が亡くなってから四十九日までの間に使う白木の仮位牌は、沖縄でも用意します。この白木位牌を沖縄では「シルイフェー」と呼びます。そして本土でも一部地域で使われている「野位牌」と「内位牌」の2種類用意します。野位牌は納骨時に持っていってお墓の前にお祀りして、内位牌は後飾りとして家の中でお祀りします。
沖縄の四十九日は「シジュウクンチ」と呼ばれます。四十九日は「シジュウクンチ」まで祀られる仮の位牌であるシルイフェー(白位牌)は、用意した本位牌と交換します。
これを「位牌直し(イフェーノーシ)」と言って、四十九日の日に仮の位牌から本位牌に魂の移し変えの儀式を行います。この「魂抜き」を沖縄では「ヌジファー」といって、お坊さんによる読経供養が一般的です。
シルイフェー(白位牌)のお焚き上げ
本位牌へ魂を移した後のシルイフェー(白位牌)はどう扱えば良いでしょうか。本位牌に交換したあとのシルイフェー(白位牌)は役目を終えた状態ですので処分が必要です。
通常は、魂抜き(ヌジファー)の儀式を終えたのち、お墓の前で白位牌と後飾りの全てを一緒にお焚き上げします。
但し現代では白木位牌の野焼きができないところもあって、通常は続教してくれた寺院の僧侶が持ち帰ってくれたり、仏具屋さんが引き取ってくれたりします。また本土の供養専門の業者に郵送するという手段も最近では利用者が多いです。
さくらサービス東京の白木位牌の供養の申し込みも、沖縄からの注文が最近はとても増えています。
トートーメーの位牌仕舞い
又本位牌もしかり。代々受け継がれてきた位牌(トートーメー)ですが「父系血族の長男による継承でなくてはならない」というしきたりがあり、時代の変化にともない難しい問題になっています。さらに位牌や仏壇の処分に関しても、沖縄だけの問題ではなく、核家族化や住環境の要因は日本中で共通の社会背景であり、同じように承継が難しいという問題が起きています。
昔からの良き慣習は継いでいくべきですが、移り行くライフスタイルと摩擦が起きて負担が生じてしまうなら、固執せず柔軟に合理的な選択をしていかないと、子孫が窮屈な生き方になってしまいます。一方的な意見に縛られずに色々な立場の方に相談して、先祖供養はもちろん大切なのですが、生きている側の都合もよく考えて手段を選ぶべきだと思います。トートメーのお役目の最後で処分にお困りでしたら専門業に依頼することも可能です。
沖縄のお位牌の処分を検討されている方へ
さくらサービス東京では沖縄位牌の魂抜きとお焚き上げを引き受けております。
沖縄のお位牌は小さな札がいくつも入った繰り出し位牌のスタイルが一般的です。ご先祖様の霊位の数(=札数)に関係なく、お位牌1基で5,500円(税込)で供養させていただきます。
詳細はホームページをご覧ください。⇒ https://sakuraservice.net/
